デビューコンサート。

 

ついに待ち続けたデビューコンの幕が開いた。

正直手放しで大喜びできる人が全員とは言えなかった少し苦いデビュー発表から怒涛の露出期間を駆け抜けて、まだふわふわと現実味のない私の前に現れたのは紛れもなく「この子達は本当にデビューしたんだ」という現実だった。夢みたいな現実が、夢みていたものより遥かに夢の世界だった。

 

何度も何度も想像していた、彼らがデビューして、たくさんのお客さんが入る会場で、たくさんのお金がある状況で繰り広げられるステージはどんなものなんだろう。考えてみるだけで幸せだったセットリストや構成、ユニット。応援をしていることが辛くなったあの日も、唇を噛みながら言いたいことを飲み込んだあの日も、1人布団の中で潜って泣いたあの日も、どこか頭の中には、そんな世界に行きたい気持ちが支えだったのかもしれない。

 

実際に360度自分を取り囲んだ、現実のデビューコンサートは私にとっては想像を遥かに超えていた。多分、この想像を簡単に飛び越えていく感じが、私がTravis Japanを応援していく最たる理由なのかもしれない。

 

それは全部が愛に溢れていて、愛とか少し安っぽすぎる言葉に感じるくらい。それは踊ることへの情熱、絶対に手放さなかった自分たちはジャニーズのアイドルなんだという矜持、そしてファンを想う気持ち。

 

会えなかったんだから少しでも多くな人にファンサをすべき、近くに行くべきみたいな捉え方確かにわかるけど、今回の彼らには、自分たちが培って来たものを余すことなく披露することが私たちを最大限に楽しませる選択なのだと思う。これは明らかに他の先輩たちがとってきたやり方とは違うけど、トラジャにはトラジャのアイドルとしての最適解があるから、それを諦めずに提示していくしかないし、私もそれが理解できなくなったら降りる時なんだと思ってる。それでも、終わった後にはとんでもない多幸感と、やっぱりトラジャが大好き!と叫びたい気持ちで溢れてた。やっぱり着いて来てよかった。

 

この先のことを考える。アイドルというものが多様化していく中、進むルートにお手本がない中、自分たちの力で切り抜けないといけない中、足並みを揃え気持ちを高めて最高のパフォーマンスをバラつきなく突き詰めていくことは本当に難しいと思う。それぞれにやりたいことが変わって行くかもしれないし、この一年よりももっと大変なこともあるかもしれない。

 

センターステージにギュッと固まって円陣を組む姿を見ると、7人ぼっち異国の地で踏ん張り続けたみんなのことを想って泣いてしまう。決して誰にもできることではないのに、かなりの困難に挑んでいるのに、その前提を飛ばした批判や、あなたたちのことを思って言っているんだという名のエゴを私も飛ばしてしまったかもしれない。だけど、それを乗り越えて今あの場に帰ってきてくれたみんなを見たら、本当に、強く固く結び目のように決して綻びることはないんだと思わせてくれるし、そうであってほしい。これからもきっと大丈夫だよね。

 

おかえり、と言わせてくれてありがとう。きっとまた何度も行ってきます、の背中を見送ることもあるかもしれない。だけど、絶対におかえりと言わせてくれるんだと思う。そんなことを感じさせてくれるコンサートだった。

 

私はどこかでアイドルを100パーセント信用することを諦めているから、どんな時も今はそう思ってるんだとか、今はこういう気持ちでいてくれてるんだ、と思うようにしてる。だけど自担がくれた「ずっとアイドルでいたい」という今の気持ちはしばらく心の中で大切にしていたいな。

 

これからも7人の未来に希望の光がたくさん降り注ぎますように。